とんでも腐敵☆パートナー
「まぁカテキョーなんて雑誌で探すもんじゃないか。やっぱセオリー通り、ウェイトレスとかやろうかな」
勢い余ってへこんでしまった雑誌を手で伸ばしつつ、小さくため息をついた。
と、それを聞いてか、市兄ちゃんがぱっと顔を輝かせて身を乗り出してきた。
「そうだ栗子っ! そういえば、兄ちゃん、ひとつバイトのツテを知ってるよ!」
「え? ホント?」
思わずあたしも身を乗り出す。
「うん、以前俺がバイトしてた店なんだけど。結構店長と仲良くなってね。ファーストフード店だからウェイトレスとは言わないだろうけど、レジの女の子が足りないって言ってたよ」
でかした市兄ちゃん!
たまには頼りになる!
「すぐ雇ってくれるかなぁ?」
「明日、直接行って訊いてみるかい? 多分大丈夫だと思うけど」
「行く行くっ! わぁ~い、ありがとう市兄ちゃんっ!」
あたしはソファー越しに市兄ちゃんに抱きついて喜んだ。
「いやいや、栗子が真っ当な社会人に更生するならこれくらいお安い御用さ」
照れたようなはにかむような笑みを浮かべて市兄ちゃんも喜びを返してくれる。
だが微妙な齟齬が生じてるようで。
『それはない』
きっぱりと言ったあたしの言葉に、桃太の声も重なった。
勢い余ってへこんでしまった雑誌を手で伸ばしつつ、小さくため息をついた。
と、それを聞いてか、市兄ちゃんがぱっと顔を輝かせて身を乗り出してきた。
「そうだ栗子っ! そういえば、兄ちゃん、ひとつバイトのツテを知ってるよ!」
「え? ホント?」
思わずあたしも身を乗り出す。
「うん、以前俺がバイトしてた店なんだけど。結構店長と仲良くなってね。ファーストフード店だからウェイトレスとは言わないだろうけど、レジの女の子が足りないって言ってたよ」
でかした市兄ちゃん!
たまには頼りになる!
「すぐ雇ってくれるかなぁ?」
「明日、直接行って訊いてみるかい? 多分大丈夫だと思うけど」
「行く行くっ! わぁ~い、ありがとう市兄ちゃんっ!」
あたしはソファー越しに市兄ちゃんに抱きついて喜んだ。
「いやいや、栗子が真っ当な社会人に更生するならこれくらいお安い御用さ」
照れたようなはにかむような笑みを浮かべて市兄ちゃんも喜びを返してくれる。
だが微妙な齟齬が生じてるようで。
『それはない』
きっぱりと言ったあたしの言葉に、桃太の声も重なった。