とんでも腐敵☆パートナー
「サイドブレーキを引くんだ!」
「どれだか分かんない!」
「シートの横のレバーだ!」
言われて左の手元にあるレバーを倒してみた。
途端にガコッと車体が大きく揺れる。
「馬鹿! それはシフトレバーだ!」
でも結果的に車が止まったように思うけど。
多分、これじゃ駄目なんだと、目につくレバーらしきモノを操作してみる。
すると今度はフロントガラスの何か黒いものがメトロノームのように振れた。
「それはワイパーだぁぁっっ!!」
「知らないわよそんなの!」
焦りが脳を駆け抜ける一方でめっちゃやたらにレバーを引いたりしてると、再び車が動き出した。
「もういい! どけっ! 俺が止めるっ!」
「嫌よっ! あたしはまだ戦える! コックピットを自分から降りたりするもんかぁっ!!」
「いいから降りろぉぉ――っっっ!!」
どこっっ
『あ』
気付いたら、車は塀に衝突してた。
軽い衝撃の後、完全に停止する車。
同じく停止するあたしと朽木さん。
ゆっくりとしたスピードだったので大したことにはならなかったようだ。
後から追いかけてきたらしい拝島さんがやや引きつった顔で背後の店員さんを振り返り、
「これください……」
小さな声で言ったのだった。
「どれだか分かんない!」
「シートの横のレバーだ!」
言われて左の手元にあるレバーを倒してみた。
途端にガコッと車体が大きく揺れる。
「馬鹿! それはシフトレバーだ!」
でも結果的に車が止まったように思うけど。
多分、これじゃ駄目なんだと、目につくレバーらしきモノを操作してみる。
すると今度はフロントガラスの何か黒いものがメトロノームのように振れた。
「それはワイパーだぁぁっっ!!」
「知らないわよそんなの!」
焦りが脳を駆け抜ける一方でめっちゃやたらにレバーを引いたりしてると、再び車が動き出した。
「もういい! どけっ! 俺が止めるっ!」
「嫌よっ! あたしはまだ戦える! コックピットを自分から降りたりするもんかぁっ!!」
「いいから降りろぉぉ――っっっ!!」
どこっっ
『あ』
気付いたら、車は塀に衝突してた。
軽い衝撃の後、完全に停止する車。
同じく停止するあたしと朽木さん。
ゆっくりとしたスピードだったので大したことにはならなかったようだ。
後から追いかけてきたらしい拝島さんがやや引きつった顔で背後の店員さんを振り返り、
「これください……」
小さな声で言ったのだった。