とんでも腐敵☆パートナー
まぁとりあえず最初から状況を説明すると。
あたしはこの蒸し暑い夏の休日、クーラーの効いたところで趣味の読書とイケメンウオッチングを楽しむために、こうして駅のマクドナルドまでわざわざ足を運んで目一杯趣味に興じているというわけで。
駅に出入りする人ごみの中から、イケメンを探し出しては「攻め」と「受け」に分類し、頭の中でカップリングを妄想しようとしているのだが――。
ありがたくもどんどん若者の発育がよくなっている現代日本。
こうしてひとつの駅で眺めてるだけでも、そこそこのイケメンがちらほら見受けられるほど、世にイケメンは増殖してきている。
だけど哀しいかな、さっきから見かけるイケメンのほとんどは「受け属性」。
妄想しようにも、「攻め属性」なイケメンがいないのである!
たまに見かける「攻め」は、妄想するのも憚られるほど、いやむしろ萎えるほど美形度低し。
日本にゲイカップルが少ないのは、圧倒的に「受け」が多いからなのではないだろうかとさえ思えてくる。
優しい男性がもてはやされる時代――その余波がこんな形になって現れるとは、誰が予想し得ただろうか。
誰もそんな予想、しようとは思わないだろうけど。
そんなわけで、あたし、桑名栗子は今現在、テーブルに突っ伏して「うぅ~~攻めはどこだぁ~~」なんて通りすがる人がぎょっとするような怪しいセリフをぼやいているのだ。
あたしはこの蒸し暑い夏の休日、クーラーの効いたところで趣味の読書とイケメンウオッチングを楽しむために、こうして駅のマクドナルドまでわざわざ足を運んで目一杯趣味に興じているというわけで。
駅に出入りする人ごみの中から、イケメンを探し出しては「攻め」と「受け」に分類し、頭の中でカップリングを妄想しようとしているのだが――。
ありがたくもどんどん若者の発育がよくなっている現代日本。
こうしてひとつの駅で眺めてるだけでも、そこそこのイケメンがちらほら見受けられるほど、世にイケメンは増殖してきている。
だけど哀しいかな、さっきから見かけるイケメンのほとんどは「受け属性」。
妄想しようにも、「攻め属性」なイケメンがいないのである!
たまに見かける「攻め」は、妄想するのも憚られるほど、いやむしろ萎えるほど美形度低し。
日本にゲイカップルが少ないのは、圧倒的に「受け」が多いからなのではないだろうかとさえ思えてくる。
優しい男性がもてはやされる時代――その余波がこんな形になって現れるとは、誰が予想し得ただろうか。
誰もそんな予想、しようとは思わないだろうけど。
そんなわけで、あたし、桑名栗子は今現在、テーブルに突っ伏して「うぅ~~攻めはどこだぁ~~」なんて通りすがる人がぎょっとするような怪しいセリフをぼやいているのだ。