とんでも腐敵☆パートナー
俺は飛び出しそうになった言葉を飲み込んで、拝島の後を追いかけた。
「栗子ちゃーん! 一緒に海に行かない?」
栗子は相変わらずビクッと身を震わせて樹の中に隠れようとする。
だからとっくに気付かれてるというのに……。なんで悪あがきしようとするんだ。
「海……ですか?」
グリコは一度引っ込めた顔をおずおずと出しながら訊き返してきた。
「拝島。こいつと海だなんて俺は嫌だぞ。絶対迷惑被ることになる。考え直してくれ」
「なんだなんだ? おっ、なかなか可愛い子じゃん! 拝島の知り合い? なんでこんなとこに隠れてんの?」
「俺のっていうか朽木の後輩。ね、行こうよ栗子ちゃん。友達も誘っておいで。みんなで海にドライブだよ!」
俺と高地と拝島の言葉が入り乱れる。
グリコは一瞬目を白黒させたが、話が飲み込めたのか、徐々に笑顔を見せ始めた。
「い、行きます行きます! 海へドライブ、いいですね!」
「駄目だっ! 冗談じゃない! 拝島、みんなで行きたいなら他の奴誘うから、こいつだけはよしてくれ!」
「一番朽木が気兼ねなく楽しめる相手だろ? 俺も栗子ちゃんと遊ぶの楽しいし。やっぱ初ドライブは賑やかに行きたいしさ。あ、でも栗子ちゃんの彼氏が怒るかな?」
「大丈夫! 全然問題ありません! ……朽木さん、嫌なら来なくてもいいんですよ?」
グリコが挑発的な目で笑う。
くっ…………こいつと拝島を二人にするわけには…………いかない。
「……絶対大人しくできるか?」
俺は苦々しげにグリコを睨みつけて言った。
「借りてきた猫のつもりで!」
絶対嘘だ。
嘘だと分かっていながら、俺にはどうすることもできない。
拝島が乗り気な以上、ここでグリコを撃退しても、こいつのことだからなんとか拝島に取り入って計画を成就させるだろう。
初ドライブは拝島と二人で峠にでも走りに行こうかと思ってたのに…………。
「栗子ちゃーん! 一緒に海に行かない?」
栗子は相変わらずビクッと身を震わせて樹の中に隠れようとする。
だからとっくに気付かれてるというのに……。なんで悪あがきしようとするんだ。
「海……ですか?」
グリコは一度引っ込めた顔をおずおずと出しながら訊き返してきた。
「拝島。こいつと海だなんて俺は嫌だぞ。絶対迷惑被ることになる。考え直してくれ」
「なんだなんだ? おっ、なかなか可愛い子じゃん! 拝島の知り合い? なんでこんなとこに隠れてんの?」
「俺のっていうか朽木の後輩。ね、行こうよ栗子ちゃん。友達も誘っておいで。みんなで海にドライブだよ!」
俺と高地と拝島の言葉が入り乱れる。
グリコは一瞬目を白黒させたが、話が飲み込めたのか、徐々に笑顔を見せ始めた。
「い、行きます行きます! 海へドライブ、いいですね!」
「駄目だっ! 冗談じゃない! 拝島、みんなで行きたいなら他の奴誘うから、こいつだけはよしてくれ!」
「一番朽木が気兼ねなく楽しめる相手だろ? 俺も栗子ちゃんと遊ぶの楽しいし。やっぱ初ドライブは賑やかに行きたいしさ。あ、でも栗子ちゃんの彼氏が怒るかな?」
「大丈夫! 全然問題ありません! ……朽木さん、嫌なら来なくてもいいんですよ?」
グリコが挑発的な目で笑う。
くっ…………こいつと拝島を二人にするわけには…………いかない。
「……絶対大人しくできるか?」
俺は苦々しげにグリコを睨みつけて言った。
「借りてきた猫のつもりで!」
絶対嘘だ。
嘘だと分かっていながら、俺にはどうすることもできない。
拝島が乗り気な以上、ここでグリコを撃退しても、こいつのことだからなんとか拝島に取り入って計画を成就させるだろう。
初ドライブは拝島と二人で峠にでも走りに行こうかと思ってたのに…………。