とんでも腐敵☆パートナー
「ふん……まぁもらっておいてやる」
 
 まんざらでもない顔で、写真を机の引き出しに収める朽木さん。ホントに拝島さんのこと好きなんだなぁ。
 
「こんな可愛い恋人候補がいるくせに、愛人作るなんてい~けないんだぁ~」
 
「それはそれ、これはこれ、ってやつだ」
 
 都合のいい言い訳だよね、それって。言い訳じゃなくてただの開き直りだし。
 
「それより、食べ終わったんなら再開するぞ」
 
 少し赤らんだ顔を誤魔化すかのように、朽木さんは空の皿を持ち上げて言った。
 
 もっと訊きたいこと色々あったので残念だったけど、今は課題優先なのは確かなので表情を引き締めるあたし。
 
「うん!」
 
 再びペンを握って自分に活を入れる。
 
 するとポン、と頭を叩かれた。
 
 見上げると、朽木さんがあたしの頭に手を乗せたまま、優しい顔で覗き込んでいた。
 
「もうひと頑張りだ」
 
 それは、朽木さんが初めてあたしに向けてくれた笑顔だった。
 
 

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