とんでも腐敵☆パートナー
このビーチの駐車場は、砂浜から少し離れてる。
海沿い道路の向こう側の、海岸から少し奥まったところ。地元商店街っぽい店の並んだ道の手前に、広大な敷地が駐車場として設けられてるのだ。歩いて十分程かかる。
駐車場に着くと手早く朽木さんの車のトランクからあたしの荷物を取り出した。
続いて拝島さんの車の場所に移動する。
拝島さんの赤いミニの小さなトランクを開けて、真昼が自分の荷物を取り出した。
その時だった。
ブオォォォォ
けたたましい排気音をたてながら、一台の車が乱暴な運転で駐車場に乗り入れてきたのだ。
「わひゃっ!」
その煩い音に驚いて、思わず弁当箱を落としそうになる。慌ててしっかり袋を掴み直した。
顔を上げると、何故かあたし達の前で停まってるド派手なピンクのでっかい車が目に入った。
見るからにガラの悪そうな人達が乗ってる。
何故それが分かったのかというと、ウィンドゥを開けて、中から数人の男があたし達に顔を向けてたからだ。
「ヒューッ! すっげぇ美人じゃん!」
「マジイケてるよ、オネーチャン達! どう? オレらと一緒しない?」
男達は口々に軽薄な言葉をかけてくる。
まさに、絵に描いたようなナンパだった。
「無視よ。行こ」
真昼があたしと祥子にそっと耳打ちした。
でも、ここは駐車場。目の前にどでかい車を停められると、さりげなく横を通り過ぎるなんてできない。
道を塞がれてるようなものだ。
それでも気丈な真昼と祥子は、その車の横を通って入り口に戻ろうとしたのだけど。
車の中から伸びてきた男達の手が、二人の腕を捉えたのだ。
海沿い道路の向こう側の、海岸から少し奥まったところ。地元商店街っぽい店の並んだ道の手前に、広大な敷地が駐車場として設けられてるのだ。歩いて十分程かかる。
駐車場に着くと手早く朽木さんの車のトランクからあたしの荷物を取り出した。
続いて拝島さんの車の場所に移動する。
拝島さんの赤いミニの小さなトランクを開けて、真昼が自分の荷物を取り出した。
その時だった。
ブオォォォォ
けたたましい排気音をたてながら、一台の車が乱暴な運転で駐車場に乗り入れてきたのだ。
「わひゃっ!」
その煩い音に驚いて、思わず弁当箱を落としそうになる。慌ててしっかり袋を掴み直した。
顔を上げると、何故かあたし達の前で停まってるド派手なピンクのでっかい車が目に入った。
見るからにガラの悪そうな人達が乗ってる。
何故それが分かったのかというと、ウィンドゥを開けて、中から数人の男があたし達に顔を向けてたからだ。
「ヒューッ! すっげぇ美人じゃん!」
「マジイケてるよ、オネーチャン達! どう? オレらと一緒しない?」
男達は口々に軽薄な言葉をかけてくる。
まさに、絵に描いたようなナンパだった。
「無視よ。行こ」
真昼があたしと祥子にそっと耳打ちした。
でも、ここは駐車場。目の前にどでかい車を停められると、さりげなく横を通り過ぎるなんてできない。
道を塞がれてるようなものだ。
それでも気丈な真昼と祥子は、その車の横を通って入り口に戻ろうとしたのだけど。
車の中から伸びてきた男達の手が、二人の腕を捉えたのだ。