リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『ほのぼの』・1
そう言って、わたしの頭を撫でてくれる。

やがて涙は止まり、わたしはヒドイ顔で彼を睨み付けた。

「黙っていることも、不安にさせるって、分かってる?」

「あっああ。マジでゴメン」

しゅん…と落ち込む彼の頬を、両手で包んだ。

そして、わたしの方からキスをした。

「…っ!?」

彼の体が一瞬震えた。

けれどそのまま、時が止まったかと思うぐらいに、唇を合わせていた。

彼のあたたかな優しさが、唇から伝わってきた。

「…不安にさせたくないなら、言うこと、分かってるわよね?」
< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop