君へ
7
「なお、ここ座っていてね」
ダイニングの椅子でなくリビングのソファーに下ろされる。
「今用意するから待っててね」
今まで支えてくれた腕がなくなって、思わずその腕にもう一度縋ろうと体をずらす。
「どうしたの?寂しくなった?」
冗談ぽく上から声が落ちる。
慌ててぶんぶんと首を振り体を小さく丸める。
くすりと笑って永久くんはキッチンに消える。
甘えすぎている。
永久くんなら大丈夫と何処かで頼りきっている自分がいる。
駄目だ。
自分で立てるように、いつでも離れられるようにしないと。
ぐっと唇を噛み締める。
「なお、これ飲んで。美味しいよ」
目の前にカップ。
「?」
「チョコシロップ入りホットミルク」
好きだったよね。
熱いよっと手渡されるマグカップ。
「これ…」
「なおの好きなもので今日朝ご飯作ったんだぁ」
コーンスープ、クロワッサン、トマトサラダ、グレープフルーツとメロン、ヨーグルト。
「食べれなかったら無理しないでいいからね。お粥も作ろうかなぁとか考えてるんだけど食べたい?」
5年前。
5月から9月の終わりまで。
4ヶ月と少ししか一緒にいれなかったのに。
沢山覚えてくれてたんだね。
「永久く……りがっと…っ」
また、涙が零れる。
永久くん、私永久くんと離れてからそんなに泣いてなかったんだよ。
本当は、こんな泣き虫なんかじゃないんだよ。
「なおこんなので泣かなくていいんだよ」
ソファーの隣に座って頭を撫でてくれる。
「茄子とパプリカは食べれるようになった?今度はそれね」
明るい声にとても救われる。
「まだ…」
と小さく応える。
「永久くんは?」
「俺?俺もまだ」
にっと口角を上げて応えてくれる。
「冷めないうちに食べて」
コーンスープを渡される。
「粒コーンと牛乳をミキサーにかけて手作りしたんだよ」
うん、なんかコーンの歯ごたえが美味しい。
「クロワッサンはかりかりが美味しいかもだけどスープにいれて柔らかくしてね」
うん、うんと頷いて一口ずつ食べていく。
美味しい、けどスープがまだ半分以上残っているけど、もう食べれないかも。
にこにこと永久くんが嬉しそうに見つめてくれる。
ごめんなさい。
「あ…」
「これしか食べないの?姫は少食だねぇ」
ダイニングの椅子でなくリビングのソファーに下ろされる。
「今用意するから待っててね」
今まで支えてくれた腕がなくなって、思わずその腕にもう一度縋ろうと体をずらす。
「どうしたの?寂しくなった?」
冗談ぽく上から声が落ちる。
慌ててぶんぶんと首を振り体を小さく丸める。
くすりと笑って永久くんはキッチンに消える。
甘えすぎている。
永久くんなら大丈夫と何処かで頼りきっている自分がいる。
駄目だ。
自分で立てるように、いつでも離れられるようにしないと。
ぐっと唇を噛み締める。
「なお、これ飲んで。美味しいよ」
目の前にカップ。
「?」
「チョコシロップ入りホットミルク」
好きだったよね。
熱いよっと手渡されるマグカップ。
「これ…」
「なおの好きなもので今日朝ご飯作ったんだぁ」
コーンスープ、クロワッサン、トマトサラダ、グレープフルーツとメロン、ヨーグルト。
「食べれなかったら無理しないでいいからね。お粥も作ろうかなぁとか考えてるんだけど食べたい?」
5年前。
5月から9月の終わりまで。
4ヶ月と少ししか一緒にいれなかったのに。
沢山覚えてくれてたんだね。
「永久く……りがっと…っ」
また、涙が零れる。
永久くん、私永久くんと離れてからそんなに泣いてなかったんだよ。
本当は、こんな泣き虫なんかじゃないんだよ。
「なおこんなので泣かなくていいんだよ」
ソファーの隣に座って頭を撫でてくれる。
「茄子とパプリカは食べれるようになった?今度はそれね」
明るい声にとても救われる。
「まだ…」
と小さく応える。
「永久くんは?」
「俺?俺もまだ」
にっと口角を上げて応えてくれる。
「冷めないうちに食べて」
コーンスープを渡される。
「粒コーンと牛乳をミキサーにかけて手作りしたんだよ」
うん、なんかコーンの歯ごたえが美味しい。
「クロワッサンはかりかりが美味しいかもだけどスープにいれて柔らかくしてね」
うん、うんと頷いて一口ずつ食べていく。
美味しい、けどスープがまだ半分以上残っているけど、もう食べれないかも。
にこにこと永久くんが嬉しそうに見つめてくれる。
ごめんなさい。
「あ…」
「これしか食べないの?姫は少食だねぇ」