キミに触れたくて。


家に帰ってから、亮佑にメールした。


『もう、花火一緒に行く子決まっちゃった?』


すぐに返事がきた。

亮佑はいつも返信が速かった。


『いないけど…』


その返事に、少し安心した。


『ねぇ…もう私のこと、嫌いになっちゃった?』


『そんなすぐに嫌いになるなんて、軽い気持ちじゃないよ!杏のこと、好きだし。』


『じゃー…一緒に花火行かない?』


『それって、付き合ってくれるってこと?』


『うん、付き合おう。』




こうして、私達と麻里達4人で、花火を見に行った。


今まで友達の期間が長かったためか、自転車で二人乗りをすることが照れくさかった。



決して亮佑は私のタイプではなかった。

背が小さくて、はっきり言ってバカ。

バスケ部で、色黒。

ちなみに補欠。



それでも、一緒にいて楽しかった。


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