キミに触れたくて。
亮佑とは、家が近かった。
歩いて15分くらいの距離で、部活を休んだ日は、必ず家に遊びに行っていた。
2人きりとはいえ、1ヶ月経ってもキスさえしてなかった。
お互いに友達の感覚が、まだ残っているから。
亮佑の家では、大好きなNANAの漫画を読んだり、音楽を聴いたりしていた。
そして、亮佑が決まってしていたことは、私の携帯チェック。
私はあまり信用されていないようだ。
しかし、自分のは見せてくれない。
暗証番号をいれないと、中が見れないようにしてあったのだ。
ある日、ずっと携帯をかまっている亮佑に聞いた。
「ねぇ、さっきから誰とメールしてるの?」