キミに触れたくて。
そうやって、雑誌を読みながら先輩と話してると、先生が研究室から出てきた。
「お、元輝がそうやって話してるって、珍しいな。でも恋愛禁止だからな。」
と、笑ってまた研究室へと戻っていった。
私と先輩は思わず苦笑い。
「あ、じゃー私先に帰りますね。」
「うん、俺ちょっと片付けてから帰るわ。」
私は先輩が後からくるのを期待して、ゆっくり廊下を歩いて玄関に向かった。
すると、玄関には中谷さんがいた。
誰かを待っている様子だ。
その時、玄関に先輩がやってきた。
さりげなく私が近くに行こうとしたら、
「先輩!アドレス教えてください!」
と、中谷さんが先輩に話し掛けていた。
驚きを隠せなかったが、それに便乗して、私も先輩のアドレスを教えてもらった。
でも、すぐにメールを送ることはなかった。