キミに触れたくて。
次の日から、私はテスト勉強をするために、教室に残って勉強をした。
私の得意科目は、数学。
だから理系クラスにいるんだが…、進路を美大に決めたので、この1年間の授業は、あまり意味のないものになってしまった。
亮佑も隣の教室で勉強していると言うので、少しわからない所を教えてもらおうと思った。
『わからないとこあるんだけど、教えてくれる?』
そうメールを送った返事は
『今友達といるから無理』
冷たかった。
私はイライラがおさまらなくて、隣のクラスに乗り込んで行った。
たくさんの人が勉強している中、私は亮佑の元へ近づいて行った。
「ねぇ…何なの?」
涙をこらえるのが必死で、言葉が出てこない。
「もう知らない!」
私は大きな声で叫ぶと、自分の教室へ走って逃げた。
自分の席に座ると、涙が止まらなかった。