キミに触れたくて。
このサムライの香水をつけている彼氏の名前は、亮佑。
高2の夏から付き合い始めた。
1年生の時クラスが一緒で、本当に仲の良い友達の一人だった。
毎日メールをして
毎日一緒に帰る。
それが、いつしか友達ではなく、恋人になったのだ。
私は正直、亮佑を異性として意識をしたことがなかった。
そんな彼と付き合うきっかけとなったのは、共通の友達が付き合い始めたから。
私が毎日一緒にいる『麻里』と、亮佑の友達『山口くん』。
この2人が一緒にいることによって、自然と私達は4人で行動するようになっていた。
夏休み前、亮佑から一通のメールが。
『今度の花火大会、一緒に行かない?』
私は返事に困った。
麻里から、亮佑が私に気があるという話を聞いていたので、嫌な予感がした。
私は、ふざけたメールを亮佑に送った。
『別に私じゃなくても…。他に誰か誘いなよ!』