キミに触れたくて。


しかし、このメールが亮佑のスイッチを押してしまったのだ。



『杏じゃなきゃ、だめなんだって!』


ここで終わらせておけば良かったものの、最後の一言が聞きたくて


『何で私じゃなきゃ、ダメなの?』


そんな意地悪な質問をしてしまった。

勿論、返ってきたメールは


『わかるだろ…杏のことが好きだから。』




ここで私はすぐに返信をすることができなかった。

自分から『好き』と言わせたにも関わらず、それに答えられない理由があったからだ。


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