キミに触れたくて。
昼休みに渡しに行くとメールをしておいたので、1年生の教室に行くと、ちゃんと廊下で待っていた。
緊張しながらも、麻里に背中を押され、勇気を出して話し掛けた。
「はじめまして。七瀬です。これ………」
そう言ってチョコを渡すと、向こうも緊張していたのか
「あ、あぁ…ありがとう。」
と、最初の会話はそれだけであった。
別に話すこともなかったので、私はすぐに教室へ戻った。
「あの子、結構可愛いじゃん。似合ってると思うけど。」
麻里がにやにやしながら言った。
「やめてよ。私には先輩がいるんだから。」
それから、カッチャンからメールがきた。
『想像してる人とちょっと違ったけど、チョコめっちゃ美味しかったよ!今度遊びに行かない?』
私は1度くらいなら…と思い
『いいよ。』
と返した。