キミに触れたくて。


秋ちゃんから、すぐに返信がきた。


『おめでとう!何て返事したの?』


その言葉が胸に突き刺さる。

そこは残念そうな言葉が欲しかったのに。



『まだ、ちゃんと返事してないんだ。私、好きな人いるし。』


ここまで言えば、少しは気付いてくれるかな…と思ったが、残酷なほど鈍かった。


『やっぱり、本当に好きな人と付き合いたいもんねぇ。実はね、僕も今日、好きな人のアドレス聞けたんだ!お互い、頑張ろうね!』



私は唖然とした。


秋ちゃん、好きな人いたんだ。

ここまで鈍いと、もう諦めもすぐについてしまった。


『頑張ってね!』



本心ではなかったが、一言だけ応援メールを送った。


後に、秋ちゃんはしっかりその彼女をつかまえました。


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