苦しいほど君がスキ。
無我夢中で走るあたし。

入学式の当日からこんなに走るなんて思ってもなかった。


でも、後悔するよりはマシなんだ。




『り、莉菜っ!?』




どこからか聞こえる声…。


その声で立ち止まりキョロキョロと辺りを見渡すあたし。







『……えっ?理央っ!!』




ど、どうして、ここに?
図書室に行ったんじゃ……






その次に言葉を出そうとすると同時に、あたしの視界に見たくない人が現れたんだ。




『…理央ぉ?』




あたしの声じゃなく…

甘えるような声があたしの耳に入って来た。



そして、理央の腕を掴みながらヒョイッと姿が現れた。






『………美姫、先輩……』






『…もしかして、莉菜ちゃん?』





あたしの目の前には…
金髪に近い茶髪の髪で、きちんと巻かれているロングの髪。
ばっちりとメイクをして、シャツのボタンを胸元まで開けて、理央の腕に胸を押し付ける……





美姫先輩の姿…。


中学の時より…
パワフルになってた。




返す言葉が出てこなくて…
手に変な汗が出て来た。





完全に圧倒されてた。











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