赤と黄色と緑と【季節短編】
街の方はきっとたくさんのイルミネーションやクリスマスソングで着飾られているだろう。
ふと、俺は窓から見える中庭の様子を見つめた。
木には雪が積もっている。朝からずっと降り続けているからきっと深く積もってるだろうな。
俺はふと、そんなことを考えた。
と、そこに女の子がやってきた。
中庭の中心にある白いベンチに腰をかける。
そして、ハアと白い息を手袋もしていない両手に吹きかけた。
ふっくらとした白いほっぺが赤いりんごのようになる。
寒くないのかな?
俺はふと、そんなことを考えた。