大嫌いでも大好きだから

つめたいひと


…………
………
……

次の日。



「――…鳳松葉っ!?」

「も、桃ちゃん、声大きいよ!」


教室の机をバンと叩いて、桃ちゃんは声を張り上げた。

わたしは慌ててシーッと口に指をあてる。




ちょうど今、
桃ちゃんに昨日のことを話していた所。

けれど鳳くんの名前を出した途端、桃ちゃんが叫び出したのだ。



「しーちゃんも変な奴に捕まっちゃったなぁ…」

はぁ、と桃ちゃんの溜め息が洩れた。
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