水泡玉~先生~



ガラガラと教室のドアを開けて

自分が副担任を持つクラスに挨拶をする。


「今日から、クラスの副担任を持つ
 榊 紘樹です、
 さっきの入学式のあいさつでも挨拶したけど、
 みんな改めてよろしく!」

簡単に挨拶を済ませて
教室の後ろに移動した。



机と机の間を通るたびに生徒の目線が少し恥ずかしくて

でも、これから始まる教師としての学校生活には

いい刺激になるなと考えていた。



そしてもう少しで最後列というところで
思わず足が止まりそうになった。


心臓が止まるかと思った。

締め付けるような感覚が襲う、

苦しい?
いや、違うこの気持ちは…あの子は一体?


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