愛した方を知らない、
年齢差





「先輩、今何歳?」



昼休みの屋上で、ふと君が訪ねる。
煙草を口に咥えて、不機嫌そうな表情で尋ねる。



「んー?今月の終わりで17歳だよ?」



大分ぬるくなった苺牛乳をズゥーと啜って
視線を君に向けて、どうして?と言う表情を浮かべる。




「そっか、俺はまだ15歳だもんなあ…」



ジィ、とこちらを見た後に、
視線を下に向けながらポツリと呟く。




「変なのー?何を今更言ってんだよ~?」

そんな君が可笑しくてクスクスと笑いながら
頭を撫でる。

心地良さそうに目を細めた君は
再び口を開く。



「だって、先輩は何時も大人だ」


ブス、と不満げな表情を浮かべて
見上げてくる君は、少し幼かった。



知ってるよ、君が何時も不安がっている事。
知ってるよ、君が何時も泣きそうな事。



だから、何時もの台詞。





「大丈夫、君とずっと一緒に居てあげるから」






そういって微笑む。
君は、私の台詞に安心して笑うんだ。
凄く安心したように、凄く嬉しそうに。





そして、



「 約束だよ 」



といって口付けるんだ。





それが、凄く心地の良い私達の時間。





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