君が見る世界、僕の見た世界
Second Story
夏休みを控えたある日の放課後。
私は紙と睨めっこしていた。
「ゔ−ん」
紙にはこれでもかと大きく<進路調査再提出(早期提出)>と書かれている。
私はまったく進路が決まっていない1人。
正直言えば進学か就職かさえ決まっていなかった。
Liar Loveのみんなは4年制の大学に進むらしい。
「音楽で食べていく…なんて無理だよなぁー。零綺はどうするんだろう…」
ポケットから携帯を取り出すが学校なのでやめた。
机の中に放り込んで再び進路調査用紙に向き合う。
「あー、駄目だ。やめよ。明日にしよー」
机の上にある真っ白な紙と筆箱を鞄に放り込んで、席を立った。
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