君が見る世界、僕の見た世界
ぱっと手を離され、床に座り込む。
「だ、大丈夫?でも、隣とはね。」
「い、いや大丈夫。だた、黙っててくれないかなぁ?」
「いいよ。」
「…へ?」
そんなに簡単に頷いてもらえると思っていなかったので頓狂な声を上げる。
「だから、いいよって言ってんの。だって、尊敬する人困らせてどうするんだよ?」
「そ、尊敬っ!?」
「おう。でさ、今日スタジオは?」
「な、ない」
「ならさ、遊ばねぇ?」
「…いいよ」
どんどん零綺のペースに呑まれていく。
それから零綺のバイクでカラオケやら、ゲーセンやらで遊びまくった。
これからの悪夢も知らずに。
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