君が見る世界、僕の見た世界


「琉偉!」

「零綺!」


駆け込んできたのは輝と俊輔。

えらく慌てている。


「どうしたの?」

「まだ時間あるだろ?」


事情の分からない私達はぽかーんとする。


「琉偉のギターが!」


「はぁ?」


「絃全部切られてて、予備もなくて!」


「うそっ!?」


「いそいで俺の予備も見たんだけど、俺のもなくて」


「行こう!」


4人でLiar Loveの楽屋に入り、ギターを確認する。

絃は刃物で切られたように綺麗に全部切れていた。


「一体誰が…」


一気に憎悪が湧き上がる。

絶対に許さない。


「買いに行って張る時間はない、か…」


流石に時間が足りない。


「この際犯人探しは後回しだ。他のバンドに予備聞いてみよう!」


「あ、零綺!」


「ちょっと、琉偉!」


零綺を追って楽屋を飛び出す。


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