君が見る世界、僕の見た世界
乱暴に3人を振り払い男は出て行く。
私はギターケースを下ろし、応急用に持っていた救急箱を取り出す。
「えっと…、Ruyさん?」
「タメ口でいいよ。同い年だし」
「そっか。…ごめん」
「…何が?」
「何か変なとこ見せたし。Liar Loveも…」
じわりじわりと頭を下げていく零綺。
うじうじしている人が大嫌いな私は苛々。
ばしっ
「…いっ!」
その頭に1発入れて、顔を掴んで目を合わせる。
「人に何か言うときは顔を見る。…私達Liar Loveのことを悪く言いたい奴は山程居る。そんな奴には言わせておけばいいの!私達は逃げない。だから、あんたも逃げるな」
呆けているのか動かない顔に湿布を貼り、口元に絆創膏を貼る。
「お終い。せっかく綺麗な顔なんだから大事にしなよ?」
「あ、あぁ…。有難う」
「いいえー。それじゃ、反省会に行くよー」
立ち上がってギターケースを背負った。
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