眠り姫は・・・男の子!?
◆:)眠り姫とサボり
『…ふぁー…眠い、早くおうち帰りたぁい』
「残念。まだ学校来て2時間経ってません」
1つ目の授業が終わった後、だらんと机にうなだれて呟けば、後ろの席の希美が冷静に言った。
『うぅ~…』
重くなる瞼をゆっくり開けて時計を見れば、次の授業まで後2分。
『ね、次のじゅぎょーってなに?』
隣の席にいる男の子の制服の裾を引っ張って聞いた。
「国語だよ。しかも古文…まじダリィ…」
『うっそー…有り得ない。呪文でしょあれ…』
「だよなぁ。サボろっかなー…。なんてな!!」
"サボろっかな…?"
男の子がふざけて言った言葉にあたしの頭はピンときた。
『あっはは♪いいこと考えた!!』
「なになに!?」
急に元気良く立ち上がったあたしに、興味津々に目を輝かせる男の子。
『あたしサボりまーすっ♪』
「まっじで!?」
にこっと笑いながら警官のように敬礼したあたしは、隣で大爆笑の男の子と希美に別れを告げて教室を出た。