眠り姫は・・・男の子!?
どこ行く!?
空き教室?音楽室?
それとも…ベタに屋上!?
義務教育中には出来なかった、初めてのサボりに胸を踊らせるあたしの足取りは軽かった。
『とーちゃーくっ♪』
スキップしながら来た場所はやっぱり屋上。
『サボりサボりっ♪』
にひひ!!と怪しく笑いながら速まる気持ちを抑えてドアを握った。
『………うっそ!!そんなのあり!?』
開かないじゃないのー!!
ガチャガチャと何度もドアノブを動かすけど、全然開く気がしない。
よく扉を見れば、「危険なので立ち入り禁止」とご丁寧に紙が貼ってあった。
『っはぁー!?禁止なら屋上つくんないでよー!!』
ぷくっと口を膨らませたあたしは、意味無く屋上の扉を睨んだ。
そんなとき…
「なにやってんの」
『!?』
ふいに後ろからかけられた声に驚きながら、あたしは声のしたほうを見た。