眠り姫は・・・男の子!?


どこ行く!?


空き教室?音楽室?


それとも…ベタに屋上!?


義務教育中には出来なかった、初めてのサボりに胸を踊らせるあたしの足取りは軽かった。


『とーちゃーくっ♪』


スキップしながら来た場所はやっぱり屋上。


『サボりサボりっ♪』


にひひ!!と怪しく笑いながら速まる気持ちを抑えてドアを握った。


『………うっそ!!そんなのあり!?』


開かないじゃないのー!!


ガチャガチャと何度もドアノブを動かすけど、全然開く気がしない。


よく扉を見れば、「危険なので立ち入り禁止」とご丁寧に紙が貼ってあった。


『っはぁー!?禁止なら屋上つくんないでよー!!』


ぷくっと口を膨らませたあたしは、意味無く屋上の扉を睨んだ。


そんなとき…


「なにやってんの」

『!?』


ふいに後ろからかけられた声に驚きながら、あたしは声のしたほうを見た。


< 19 / 129 >

この作品をシェア

pagetop