眠り姫は・・・男の子!?


「なに?姫宮、まさか…ヤキモチ?」


そんな叶を見て純の口端が上がった。そして目を細めて意地悪く呟く。


…出た出た。


………イジワル純。




「んなっ…!?違うっ」



それに対抗して頬をピンク色にした叶は、戸惑ったようにハニーブラウンの髪を左右に揺らした。


こんな焦った叶は珍しく、頬を染めている姿が可愛く見えた。


「……っ、つーか…やきもち…ってなんだよっ」

「え。妬きもち、知らない?」

「…知らねぇ」

『うっそー…』


あたしは驚きすぎて、目を丸くして叶を見つめた。


妬きもち知らない高校生いたの?




……あぁ、叶って恋したことなさそうだもんなぁ。


…ほら。自分が1番大好き。自分に恋してまーす。みたいなタイプだし。






……ナルシストってこわーいっ!!


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