恋愛短編集
俺は
別れを切り出した。
「史香、別れよう?
史香の事が本当に好き。
でも俺はイタリアに行く。
少なくても3年間は…。
だから
『まってろ』
『俺についてこい』
なんてかっこいいことは
言えない。
史香を縛りつけたくないんだ。」
「いやっ…、
別れなくない……」
泣きじゃくる史香。
泣いてくれる彼女がいて
俺は幸せだな…。
「俺だって別れるなんて嫌だ…。
けど俺はまだ史香を
支えられるような男じゃない。
だから、今はそれが
一番良い答えだと思うんだ。
ごめんな…。
けど…………、
成長した俺で
もう一度
お前に巡り逢う。
運命というもので
結ばれていれば
必ず
巡り逢えるから――。」
―運命というもの―