紅芳記
拾壱.関白の悲劇

それから半年がすぎようとしていました。

梅雨の雨の降る中で、私と殿はまんと源之助を連れて上洛致しました。

大殿と京の御前様に、孫のお披露目を兼ねた上洛でございました。

雨で道がぬかるみ、思ったよりも時がかかりましたが、なんとか京の屋敷に到着致しました。


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