紅芳記

「まことにか?」

「大殿(オオトノ)は、『豊臣の臣下に降る、真田の為じゃ』の一点張りにて…。」

「そうか…。」

しかしそれも致し方ないこと…。

真田のように小さき家が生き残るには、大きな力に従うしかございません。

「されど、そう上手く秀吉を信用させられるのか?」

「信繁さまを人質となさるようでございます。」

「信繁殿を!?」

信繁殿は徳川と戦をする際に上杉に後ろ盾を頼むため上杉の人質になったのでは…!?


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