零の狼-新撰組零番隊-
六郎面さんが覗き込むように、私の顔を見る。

「私の闘争を許さず、だと?笑わせやがる。澄ました顔してやがるが、てめぇが新撰組零番隊に入隊した目的が両親の仇討ちなんてのは、とっくの昔に知れてんだよ」

その瞬間。

「!!!!!!」

私は瞬時に小太刀を抜刀して、六郎面さんに斬りかかった!

だが六郎面さんも流石だ。

咄嗟にナイフを抜いて私の刃を受け止める。

「能面ヅラの春夏秋冬でも、腹は立つのかよ?あぁ?」

「…それ以上愚弄すると…本当に斬ります…」

刃と刃が擦れ合う音。

その刃を挟んで、私は六郎面さんと睨み合う。

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