零の狼-新撰組零番隊-
「けぇいっ!」

裂帛の気合!

闇の中、一七夜月さんが人斬り包丁を大振りする!

捉えれば人間など一刀の下に両断するであろう大刀、人斬り包丁。

しかし一七夜月さんの刃も空を斬る。

無理もない。

彼とて七種の姿は視認できていない。

夜間戦闘に限って言えば、七種は私達より一枚も二枚も上手だった。

六郎面さんほどの隊士が七種を『手強い』と称したのも頷ける。

一太刀浴びせるどころか、姿を捉える事すら私達にはできていない…!

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