零の狼-新撰組零番隊-
「……」

躑躅森組長の言葉に、私は詰まる。

士道。

武士道。

私は新撰組零番隊の思想に共鳴して入隊を決意した。

そして、両親の仇敵を討つ為に…。

二度と私のような悲しみを味わう者が生まれる事のないように。

腐敗したこの国を正す為に。

しかし、その思想そのものが、七種に否定された為に…。

俯き、苦悩する私を。

「春夏秋冬!」

思わずビクリとしてしまうほどの声で、躑躅森組長は一喝した。

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