アオイソラ ~2人の行方~
蒼がもう一度酸素マスクを外して
静かに口を開いた。


「ありがとう。。
 ほんと感謝してる。
 ありがとう。。」

と呟いた。

あたしや蒼の両親、揃って頷いた。


そう言うと蒼が静かに目を閉じた。


ツーーーー


蒼と繋がれていた機械が0を
示しながら一定の音を出した。


自然と泣き叫ぶとかそんなコトが
なかった。

ただただ、その場に腰を落とした。


ただでさえ静かな病室に
静けさだけじゃない空気も流れた。


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