君に逢いたくて
「……そなた、人の肌と自分の肌が触れ合わん事がどれほど難しいかわかっておるのか。
常に、全身を覆うような格好で居らねばならぬのだぞ。
握手もダメだ。手袋をせんとな。」
じゃあ、春なのに真ちゃんと手袋して手を繋がなきゃいけないの?
人の温もりがわかんないじゃん。
そんなの、寂しいよ。
「納得できんようなら、行かせられぬ。
もしも、49日より前に還ってくることがあらば…
そなたは地獄に落ちるであろう。
そして、その触れた相手もな。近いうちに死ぬこととなろう。
それでも、戻りたいか?」
もしかしたら、自分のせいで人が死ぬかもしれない。
でも、気をつければそれはない。
だったら…
「精一杯努力します。
だから、あたしを戻してください!
もう一度、真ちゃんに会わせて下さい…!」