春夏秋冬〜*恋巡る季節君と一緒に*〜
「尚紀くんが菜々子と喧嘩した理由…記念日を忘れてたって…だけど私には、記念日を尚紀くんが忘れてたように感じられなかった…ほかに理由があるんだよね?」
夏の公園は蒸し暑い…額からゆっくり汗がにじむのがよくわかる。
セミの鳴き声は、私の質問の答えを焦らせる。
「…うん……実はさ………」
答えを話しだしてくれた尚紀くんの顔つきは、いつになく真剣で…なにかを決意しているようにも見えた。
「俺その日、菜々子のご両親の墓参りに行ってきたんだ…今の俺の気持ちと、これからのことについて伝えてきた…」
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