さくらさくら
「ここ座れよ」

水泉様は隣を指差した。

私は水泉様の左隣に座った。

ドキドキ

うわーっ、水泉様の隣に座っちゃった

「水蓮、あの時はすまなかったな」

「あのこと?」

「だ…だから無理やりお前にキスした…こと…」

顔を赤くしながら話す水泉様を見て

クスッ

「いいえ、大丈夫です」

水泉様はヒラヒラと舞い散っている桜を見て

「俺、桜が一番花の中で好きなんだ。まるで水蓮みたいにどこかはかなげでさ」

私は少し怒り

「私は桜みたいに可愛くないですよ」
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