さくらさくら
旦那様と奥さまと水泉様がドタドタと私の部屋に入って来た。

水泉様は私を見ると私を強く抱きしめた。

「水泉様?」

「お前、何やってるんだ!!心配したんだぞ!!」

「水蓮が逃げ出したあと、水泉が後を追いかけ自殺をはかった時、助けだしたんだよ」

奥さまはウンウンとうなずきながらしゃべった。

「お前がいなくなったら俺は…」

私は自分の手を水泉様の肩に伸ばした。

「あなた、決定ですね」

「う~む…そうだな、来週婚約式を行うぞ!!」

「本当ですか!?水蓮、本当の恋人になれるぞ!!」

とさっきよりもまして強く抱きしめた。

「す、水泉様、苦し…」

パッと手を離すと頭をかいた。

「ご、ごめん。つい…」

周りには笑いが響いた。
< 31 / 38 >

この作品をシェア

pagetop