AIR
「ななななっなんで悠斗くんが居るの!?」
びっくりしすぎて上手く喋れない…。
きっと今のあたしの顔は、真っ赤だろう。
「ここの店、俺んちがやってんだよね。店の外見てこいって言われて。」
な、なんか意外…
悠斗くん家、お店やってたんだ…
なんて思ってたら、悠斗くんが私の靴下を見た。
「あれ、靴下。ってか、制服までびしょびしょじゃん。」
「あはは………自転車通学だからさ………」
ううっ…悠斗くんにこんな姿見られるなんて恥ずかしいっ………
「ほら、タオル。そこに置いてあったやつだけど…」
「あっありがとうっ!」
タオルを渡されたとき、
悠斗くんの指と私の指が微かに触れた気がした。
気のせいかな…?
それでも、ドキドキが止まらない。
悠斗くんと二人で居るだけでも、心臓が爆発しそうなのに………