AIR
「ハァハァ…こ、ここであってるよね?」
今、私は
悠斗くんの教室の前にいます。
「な、なんで同じ学年なのにっ階が違うのよっ…」
私の教室は一階なのに、何故か悠斗くんの教室は三階にある。
…私の学校おかしいんじゃん?
悠斗くんの教室に来たのはいいけど…
「どうしよう…」
私、人見知り激しいんだよね………
悠斗くんのクラス、知ってる子いないし…
私はしばらく悠斗くんの教室の前をうろちょろしていた。
はたから見れば、かなりの変人だろう。
どうしよう、なんて思っていたら
ふと聞きなれた声が耳に届いた。
「あれ、えと………ま、…麻由ちゃんだっけ?」
っ悠斗くんだ!
名前、覚えててくれたんだ……
たったそれだけの事だけど、胸がキューって締め付けられそう。