AIR
「おお、すまん。まぁ、そういうことだからな!」
どういうことですか。
世間話が長すぎて、説教の内容忘れちゃったよっ!
「次から気を付けるように!じゃあ今日はもう遅いからさっさと帰れ!」
残らせたのあなたでしょう……
とか、ツッコミどころ満載の先生は部屋を出ていった。
なんて自己中なんだ。
「あー疲れたっ!」
んーっ、と隣で悠斗くんが伸びをして立ち上がった。
つられて私も伸びをして立ち上がる。
「てか、麻由ちゃんって授業中寝るんだ。」
「いや、あれは気が付いたら寝てて…そ、そういう悠斗だって!」
「ははっ!俺も気が付いたら寝ててさ。」
睡眠不足なんだよー、とか行って歩き出した。
その後ろをくっついて私も歩く。
外を見るともう暗かった。
「麻由ちゃん、送っていこうか?」
「うえ!?!?」
突然の悠斗くんの言葉に驚いて、思わず声を上げてしまう。
「いっいやっ、いいよっ!私は大丈夫っ!」
私、今絶対動揺してる。
「もう暗いし。とりあえず送るから。」
そんなに真っ直ぐ私を見て言われたら、断れないよー…
「お、お願いします……」