混沌のグリモワール~白銀の探求者~
翌日、第七執行部隊の早朝訓練は隊長であるグレアム抜きで行われていた。
訓練前にグレアムが一人管理部に呼び出されてしまったので、副隊長を勤めるリリィ・アリスンを中心に訓練を行う第七執行部隊。
「次、防御魔法の訓練いくよー!」
相対するフリッツとコーラルに模擬杖を向けるリリィ。
そのリリィの杖に収束する桃色の魔力光。リリィお得意のバスタースペル、エクスキューションブラストだ。
「砲撃!?」
「ちょっ、それはやりすぎでしょ!」
その威力を知っている二人は表情を恐怖の色に染めながら一歩後退する。
「ほらほら、しっかり防御しないと大怪我するよー」
「怪我どころじゃすまねぇって!」
文句を言いながらも魔力障壁を展開する二人。
収束した魔力は模擬杖の先端から勢いよく放出され、二人の魔力障壁に直撃。
「くそ……重すぎる」
防ぎきれない。そう判断したコーラルは自らの右手に魔力を集めた。
「フリッツ! そのまま砲撃止めといて!」
「無茶言うなぁぁぁぁぁぁ!」
コーラルが魔力障壁に回していた分の魔力も右手に集めたので、二分していた砲撃の付加はフリッツ一人に襲いかかる。
「防ぎきれないなら術者を叩く!」
ブレイズレギンスを発動。瞬発力を増加させたコーラルは、砲撃を食い止めるフリッツを置き去りにして、リリィ目掛けて跳躍する。
後衛型のリリィは接近戦が苦手。当然コーラルの動きを見切ることなどできるはずもなく、いとも簡単にクロスレンジへの侵入を許してしまう。
訓練前にグレアムが一人管理部に呼び出されてしまったので、副隊長を勤めるリリィ・アリスンを中心に訓練を行う第七執行部隊。
「次、防御魔法の訓練いくよー!」
相対するフリッツとコーラルに模擬杖を向けるリリィ。
そのリリィの杖に収束する桃色の魔力光。リリィお得意のバスタースペル、エクスキューションブラストだ。
「砲撃!?」
「ちょっ、それはやりすぎでしょ!」
その威力を知っている二人は表情を恐怖の色に染めながら一歩後退する。
「ほらほら、しっかり防御しないと大怪我するよー」
「怪我どころじゃすまねぇって!」
文句を言いながらも魔力障壁を展開する二人。
収束した魔力は模擬杖の先端から勢いよく放出され、二人の魔力障壁に直撃。
「くそ……重すぎる」
防ぎきれない。そう判断したコーラルは自らの右手に魔力を集めた。
「フリッツ! そのまま砲撃止めといて!」
「無茶言うなぁぁぁぁぁぁ!」
コーラルが魔力障壁に回していた分の魔力も右手に集めたので、二分していた砲撃の付加はフリッツ一人に襲いかかる。
「防ぎきれないなら術者を叩く!」
ブレイズレギンスを発動。瞬発力を増加させたコーラルは、砲撃を食い止めるフリッツを置き去りにして、リリィ目掛けて跳躍する。
後衛型のリリィは接近戦が苦手。当然コーラルの動きを見切ることなどできるはずもなく、いとも簡単にクロスレンジへの侵入を許してしまう。