【詩音×愛祐実】スキをちょうだい~亜依編~


あたしの声がザワザワ賑やかな教室を
一瞬にして静かにしてしまう。


またやってるよ?

アイツもよくやるよな~


そんな声が聞こえてくるけど。


もう気にしてらんない!!



今日こそ、今日こそは!!


「何?」

う・・


返ってきたそっけない返事に
つい怯みそうになってしまうけど。


ダメだよ、亜依!!


今日こそちゃんといいよって言ってもらうんだから!!


「あの・・あのね」

「・・・」

あたしをじーっと見つめるその瞳が

更にその先の言葉を言えなくさせる。


「そのぉ・・えーと」

「・・・」


うう・・そんなカッコいい顔であたしを見ないでよ!!


もっと言えなくなっちゃうじゃん!!


「えーと・・あのね」


いつもの事なのにどうして
言葉が出てこないかな?



「・・何?用ないならオレ図書館に行きたいんだけど」


あ、やだ待ってよ!!

「言う!!言うからちょっと待って!」


すーはーすーはー

なるべく颯太くんを見ないように。

「あのね。
おおおおデートしていただけませんか?」



思いっきり勢いよく頭を下げてお願いしてみた。


今日こそ、今日こそはOK出してもらうんだから!!!


なのに・・








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