キミに愛を…
「はい」
「あっ、真緒?」
一番話したくなかった人のはずなのに、声を聞いただけで胸が熱くなった。
「うん」
「今休憩中だよな?」
「そうだけど?」
「やっぱり!確か12時半からだと思って電話してみた」
休憩時間を覚えてくれていたことにすら喜びを感じてしまう私。
はずんでしまいそうな心にブレーキをかける。
「何かあったの?」
「いや、昨日は悪かったな…。朝潤兄に怒られたよ」
「あぁ…いつものことだから気にしなくていいのに…」
「ホントにごめん…」
いつもと違うトーンが少し下がった声に、ドキドキした。
あぁ…私、相当末期症状だわ。
「そういえば、真緒って潤兄以外にヤツに面識あるの?」
「えっ、あるよ。全員…」
「マジで!?全員!?
それって俺が潰れた時!?」
「うん」
やたら驚いてる陸。
私にしてみたら何を驚いてるのかがわからない。
「はぁ…そっかー」
今度は落ち込んでるし…。