キミに愛を…
「はぁ…」
俺は仕事に向かう車の中でため息をついた。
あの後、潤兄が言った言葉は意外な言葉だった。
俺が美咲と会う夜に真緒を家によびたい、ってことだった。
つーか、なんでわざわざ俺がいない時なんだよ!
文句を言ってみたけど、軽くスルーされた。
普段俺が迷惑かけてるからお礼がしたいらしいけど…。
「お礼だったら尚更俺がいたほういいだろ?」
と言ったら、
「陸は陸でやってあげなよ」
と潤兄に一蹴された。
「でもさ…」
と反論しようとすれば後ろから翼と葵が
「そーだそーだ!」
と潤兄の援護射撃。
なんか怪しくないか…?
それ以上は何も言い返せなかった俺は、しぶしぶ真緒の連絡先を潤兄に教えた。