キミに愛を…
「私が行ってもいいの?」
私は遠慮がちに聞いた。
「もちろん!真緒ちゃんだから誘うんだよ!」
そう言ってもらえるのはとても嬉しかった。
でも陸を送っていった時にちょっと話したことがあるくらいだし…。
陸はいないのはちょっと不安…。
私は少し考えた。
でもその日は…。
「仕事も夕方で終わるし、お邪魔させてもらおうかな?」
そう返事をした。
「やった!じゃあ仕事終わったら来てね!
みんなで待ってるから!」
潤さんの嬉しそうな声は、私の心を少し晴らしてくれた。
電話を切ったあと、カレンダーを見つめた。
明後日は金曜日…。
私の誕生日だった。
いつからかな。
誕生日を心待ちにしなくなったのは…。
陸は美咲さんとデートの日だ。
それでも私は心のどこかで期待していた。
陸に会えることを…。
誕生日を覚えていなくたっていい。
いつものように軽いノリで電話をしてくれるだけでよかった。
でもその日はデートだったんだね…。
神様ってつくづくイジワルだな。
はぁ…。
私はため息をついて空を見上げた。