キミに愛を…
この3年で歩きなれてしまった陸の家までの道。
あれから半分寝ている陸と話す事もなく、ただひたすら歩いた。
やたらと長く感じた道のりだったけど、やっと陸の家のインターホンを押す事が出来た。
4人兄弟の陸。
いつも誰かしら玄関まで出てきてくれるから、そこで陸を引き渡したら私の役目は終わりになる。
前回は末っ子の葵くんだったなぁ。
今日は誰だろ?
玄関の扉から顔を覗かせたのは1番上の潤さんだった。
「あ〜真緒ちゃん、いつもゴメンネ。おい!陸!!」
私の肩によりかかる陸を離すと玄関先で靴を脱がせた。
「ゴメン、真緒ちゃん。ちょっと待っててくれるかな?」
そう言って潤さんは陸を背負って部屋に連れて行った。
送った時にしか会わないのに、陸の兄弟とは随分面識がある気がするなぁ。
長男で23歳の潤さん。
次男で21歳の陸。
二卵性の双子の弟の翼くん。
末っ子で18歳の葵くん。
全員モデルだということもあり完璧なイケメンだった。
雑誌でしか見たことがなくて最初はビビったけど、今ではすっかり目も慣れたきた。
そんなことを考えていたら潤さんが戻ってきた。