キミに愛を…
「思い出した?昨日のこと…」
ベッドから起き上がって俺の目を見ながら聞く潤兄。
「あぁ〜うん…まぁ…」
上手い言い訳も出てこない俺は曖昧に答えた。
察しのいい潤兄は俺が覚えてないと覚ったようで…。
「ったく…酔って女の子に送ってもらうなんて情けないなぁー」
と言って大きくため息をついた。
「やっぱ真緒に送ってもらったんだ…」
「覚えてないの?
いつも酔った陸を一人で支えてさ…。
真緒ちゃんもいい迷惑だよ!」
「ははは…」
笑えねー。
俺、情けねぇー。
「陸、友達に頼るのと甘えるのは違うよ?
まして真緒ちゃんは女の子なんだから…」
ホント、潤兄の言う通りで。
女の子の真緒を俺が送ってくのが普通だよな。
マジで情けねぇ…。
「真緒に電話して謝っておくよ…
ゴメン、潤兄」
謝る俺にベッドから立ち上がった潤兄は、通りすがりに頭をポンポンと叩いていてくれた。
チクショー。
イイ男だなぁ…。