彼女は天使。
「え?あれ?先生、ここは共学ですよね?」

何故、自分しかこの教室に女子生徒が見当たらないのでしょうか。

確かに朝、男女の比率がおかしいとは感じていました。

明らかに、女子生徒の数が少ないことにも。

けれど、女子生徒は確かに自分以外にもいたはずです。

「実はな、この学校共学になったの今年からなのよ。つまり、2、3年は男子だけ。女子生徒がいるのは、1年からなわけだ」
「じゃ、じゃあ。この学年で女子生徒は…、」
「天使だけだな」

アメリカにいるお父さん、お母さん。

美織はどうやら、とんでもないところに来てしまったようです。

「みんな!天使と仲良くしろよ!くれぐれも、苛めたりしないように!」

私、ここで上手くやっていけるのでしょうか?

「天使の席はあの空いてる席だ。隣に座ってる眼鏡がうちの委員長だから、わかんないことはあいつに聞けよ。そういうわけだ。頼んだぞ!神澤」
「了解しました」
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